24時間安心の太陽光発電でもっと便利にブログ:20150629
ボクのお母さんは現在72歳、
あちこち体質にガタもきている。
色白だった肌にはシミができ、鏡を見てはため息をつく…
歯を何本か入れ歯にしたときは
「年をとるって嫌だね。こんなに醜くなって、
もう特別楽しみもないからそんなに長生きしなくていい」
というのが口癖になった。
ある日のこと、
ボクの仲間が家に来て、
お母さんの作ったチーズケーキを食べながら歓談した。
仲間が
「おばさん、本当におかし作りが上手ですよね。
おかし作り教室なんて開いたらいいのに」
と冗談めかして言った。
ボクは「それはいい考えだ」と思い、
近所の人を集めておかし作りをすることを
お母さんに勧めた。
それから1ヶ月に2回、
お母さんは近所の主婦を集めておかし作りを始めた。
材料費以外は取らないボランティアの教室だが、
集まる主婦たちが大喜びで帰っていく…
その姿をうれしそうに眺めるお母さんは
「何も楽しみがない」と言っていたのがうそのように輝いて見えた。
「誰かの役に立ってる」「自分のしたことで人に喜んでもらえる」
という喜びがお母さんをこんなにも輝かせているのだろう。
人間は、どんな状況下にあれ
何かの役に立つ喜びというのを感じるのだろう。
小さなお子様であってもお母さんから
「ありがとう、助かったわ」と言われると満面の笑顔で喜ぶし、
たとえ明日死ぬかもしれない状況でも、
他に役立つことが「生きる支え」になることもあると思う。
がむしゃらに働いてきたサラリーマンがふと
「自分は誰からも必要とされていない」と感じたとき、
自分を犠牲にしてお子様たちを必死で育ててきたお母さんが
「もうお子様は自分の手から離れてしまった」と感じたとき、
まさに「老い」を感じる瞬間ではないだろうか。